Project
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広告が社会のためにできること。

Client 特定非営利活動法人 おおいた子ども支援ネット

「モノが売れる」、「たくさんの人にサービスを届ける」。わたしたち広告代理店は、そのためにクライアントのニーズをヒアリングし、具体的なプロモーションを組み立て、実践しています。しかし最近、私たちの役割はそれだけではないのでは?と感じることがあります。
“社会が抱える問題や課題”と向き合い解決していくことも、私たちの大切な仕事なのでは…と。

 

今、現代社会が抱える問題のひとつとして、引きこもりや虐待など連日、子どもに関する様々な問題が取り沙汰されています。さまざまな事情から、家庭での生活が難しい子どもたち、心や環境に問題がある子どもたちが世の中にはたくさんいます。

 

今回のクライアントである「特定非営利活動法人おおいた子ども支援ネット」は、そんな子どもたちにとって最善の環境を考え、自立への道をサポートするNPO法人。何度かのヒアリングを重ねる中で、悩みや問題を抱え、言葉にできない助けを求める子どもたちに、「ここなら今の環境が変えられるかもしれない」、「そして、自分が変われるかも」と思ってもらえることを伝えることが、今回、私たちの使命だと強く感じました。

 

まずは、メインビジュアルとコピー。
「困難を抱える子どものための施設」のサイトなどを調べると、「楽しさ」、「明るさ」を全面に押し出したものが多いのです。しかし、実際に施設を利用しようとする子どもたちは今、笑顔ではないかもしれません。心も晴れていないかもしれない。そのギャップを感じてしまうのでした。

 

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そんな想いから生まれたメッセージが、雨の中で虹色の傘をさすビジュアルと「なないろの未来へ」というコピーです。
今は降りしきる雨の中で孤独感や寂しさを抱えながら、下を向いて歩いているかもしれない。そんな子どもたちを「おおいた子ども支援ネット」は雨や風から守ってあげる傘のような存在でありたい。それだけでは自立へとつながりません。だから子どもたち自身が傘を手に取り、自分自身の足で歩んでほしいと願いを込めました。

 

パンフレットの表紙は、クライアントの担当者と話しながらヒントを得た、散りばめられた色とりどりの不規則な線。筆圧の強いものや、今にも消えそうな細いもの、グルグルと蛇行しているもの…。ひとつとして、同じものはありません。この線はまさに、皆それぞれ個性がある施設を利用する子どもそのものなのです。施設がそんな子どもたちを受け止める、真っ白なキャンバスのように思えました。
そんなクライアントの願いがカタチになりました。

 

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このプロジェクトを通して、 “これからの広告が果たすべき役割”について改めて気付かされました。従来の、「サービスを売る」、「エンターテインメントを届ける」といった楽しさを伝えるだけではなく、悩みを抱えている人・助けを求めている人に手を差し伸べる。
豊かな生活の裏に潜む、社会の問題に目を向け、クライアントと一緒に向き合っていく。

 

広告で何ができるか―。
今こそ、広告のあり方を見つめ直さなければいけない時代が訪れていると確信しています。

 

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おおいた子ども支援ネット
http://oita-kodomosien777.net/